科学はマジックじゃないのよ　はっはぁー

NASAが新生命体を発見したと発表した。

実はこの会見を行うことを事前に（先月29日に）発表していたので、世間では「宇宙から来た隕石を調査したところ、生命体が発見されたという発表だ」という話がまことしやかに出回っていた。
ちゃんとしたニュースサイトでさえもそう伝えていたから性質が悪い。

みんなワクワクしながら、または「ちょっと怪しい情報だなぁ」と待っていたのだ。

その結果出てきたのは全く違った話だった。
でもこちらも実は結構すごい発見なんだけど、やっぱりNASAが発表するとなると、みんな「宇宙生命体では？」とか考えるよねえ。

さて発表されたこの新しい生命体。
どういうものかというとリンがなくても生きられる細菌。そしてリンの代わりにヒ素を取り込んで成長する。

これまでは生命には炭素、水素、窒素、酸素、リン、硫黄が必要と考えられてきた。
逆に言うとこれ以外は生命誕生には関わらないと。
ところがリンが無くても生きていける生命体（細菌）が発見されたことでこの考えが変わってくる。

当然宇宙で生命を探す時にも、いままでならこの6元素があるかどうか、逆にない惑星なら生命がある可能性から除外していたのが、これからはそうとは限らなくなる。

少なくとも、リンはなくてもいいし、ヒ素がある星は対象になるわけだ。
といってもそんなに完全に元素が単体で固まってるわけじゃなく、普通はいろんな元素があるんだど思うけど。

この細菌「GFAJ-1」はヒ素を使うだけじゃなくて、DNAと細胞膜でリンとヒ素を交換するそうで、こうした働きについては初めて明らかになった。

論文を共同執筆したポール・デービス氏は「生命体は最初、ヒ素を通じて発生し、その後リンに適応したのではないか」と推測するがこの辺はまだ断言できない。

ていうか、昔SFでケイ素生物なんていうのがよくでてきたが、まんざらお話の世界とは言えなくなってきた。
いるんならケイ素生物にちょっとあってみたいと思う。