科学はマジックじゃないのよ　はっはぁー

金星探査機「あかつき」、結局金星の軌道には乗れなかった。
非常に残念だ。
8日の会見では、現在は太陽の周りを回る軌道に乗っていて、このまま行けば2016年12月から2017年1月に再度金星に接近するそうだ。
その時に再投入を目指すと言う話だった。

あかつきは7日に金星の周回軌道に乗せるためにあかつきの主力エンジンを逆噴射させて減速、金星に最接近した時に軌道に乗るはずだった。
だが逆噴射の最中に何らかの原因でコマのように回る緊急状態のセーフホールモードに切り替わってしまい、12分間の予定だった逆噴射が2･3分になったのだという。
このため減速しきれずに金星のそばを通り過ぎてしまった。

とはいえ宇宙にあんな小さなものを放り出して制御するのだから、難しいのは当然。
6年後に期待だ！と思っていた。

そして今日10日、金星軌道に投入できなかった理由について、
宇宙航空研究開発機構JAXAの会見では、
「エンジンの逆噴射の直後から燃料タンクの圧力が異常に下がったから」
と発表した。

そのタンクの圧力って、ちゃんとセンサーがあるのだろうか。
予算の少ない中、かなりの小型、省エネ型でやってると思うんだが、そうなるとアレも付けたいこれも付けたいとは言えず、いろいろと簡易化されているんでタンクの圧力なんて分からんのでは？と勝手に思っていた。

記者会見でのJAXAの石井信明教授の話だと
「エンジンの燃焼の仕方が異常だったしても、探査機自体の姿勢が大きく乱れて逆噴射中断にいたった理由は説明できない、逆噴射用エンジンとは別の姿勢制御用エンジンの作動に異常があった可能性があり、宇宙機構は作動データを詳しく調べている。」と言う事だ。

これで６年後に再度金星に接近した時に軌道投入を試みるというのも、なんとも言えなくなってきた。
トラブルの原因をはっきりさせないことには、今の段階では難しいだろう。

今の所エンジンと姿勢制御系以外は正常で、あかつきのカメラから写した金星の画像なども公開された。
時間はあるんだ。
はやぶさの時のように知恵やいろいろな使える物を総動員して6年後にまた再投入できるようにがんばってほしい。